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日本の美、海外の美

  • 2006/11/04(土) 01:45:46

今日は久々に1日何の予定も入っていなかったので、上野で開催されている大エルミタージュ美術展と日展を見て来た。

じっくりと絵を見るって言うのは意外と初めてのことである。



先にエルミタージュを見た。モネとかピカソみたいな超有名な人の絵も飾られている美術展だ。

始めの写実派の絵を見たが、予想以上のその艶かしさに思わず足が止まり、危うくは心臓までが止まるところであった。

すごい…

絵が浮き出て見える、まるでそこに実体があり手が触れられそうな気がする、というのは有り触れた表現ではあるが、実際にそれを目の前にするともはや大興奮である。絵というのは2次元でありながらここまで3次元に近づけるのか。

更には浮き出るだけに飽き足らず、今にも中に描かれている人物か動きだし、葉巻の一本でも吸い出しそうに思えるほどの絵もあった。

脳って不思議なもんだ。

そこに、そこの絵の中にありあまる実体感を持った人物が描かれているならば、脳は勝手にその人物に動きを与える。脳がそう考えてしまうので、なんだか視覚としてもその人物が動いているようにすら見えるのだ。しかし、実際にはその人物は動いてはいない。なんだかそのギャップに認知が付いて行かず、始めは頭がクラクラとしてしまうほどだった。


そして印象派の絵も沢山描かれており、まさに印象的であった。

こちらは絵によって感じることは多様であったが、そこには風景だけでなく、"場"という物が描き出されていたように思える。

そのとき作者はどのような気分だったのか、そのときその風景ではなにが起きていたのか、その直前にその風景ではどんな事がおこったのか。

そういった物が、直接描かれる訳ではないが、色彩やタッチ、筆の向かい方などからどことなく伝わってくるようだった。



エルミタージュを見終わると今度は日展に。

こちらは日本人の作った絵や彫刻、工芸などが飾られている。

エルミタージュにて鑑賞した絵と対比するような気持ちで見てみると、いくつか"日本らしさ"という物が見て取られた。

その中でも特に、これは日本らしいなと思ったのは、"構図の美しさ"と"水の躍動感"だ。

海外の絵は、どちらかと言えば何か主題があり、そこに向かって全てを集中させているイメージがある。

例えばリンゴがあったとして、そのリンゴに潜む本質を描きだすことを第一義としているように思えた。

一方、日本画は、構図、全体との調和というものを大切にしている様に見える。

こちらは例えば鶴がいたとして、その鶴自体を完璧に描ききることよりも、先ず構図全体の中でその鶴を如何に活かしていくか、そういう概念があるように思えた。

水の躍動感と言うのは、日本が山国であり、川に急流が多いことから、その生き生きとした水の動きが日本の心として現れているのだなと感じた。



彫刻に関しては、何派というのかは分からないが、大きく分けて2つの方向性があるように見えた。

1つは、兎に角写実的に主題を掘り出す、という方向性。

とりわけ金属や木のように固い素材から、女性の体に備わる神秘的なまでに美しい曲線を表現出来ているのは素晴らしいの一言だ。

もう1つは、その素材(金属や木)の中に基から"潜んでいる形"を取り出してあげる、という方向性。

こちらは上記と比べて、見たところそんなに美しいと思えなかったりするものもあるのだが、その素材の心を聞いて、その素材が成りたがっている形に巧く誘導してあげたというように見えた。なんか実際に掘っているところを見たい、と思わせるような物である。


工芸は、ほんとに色々な物があり、良かった。

心の中身を形にしたような物や、数学の世界を形にしたような物、色々ありすぎてまとめられないので良かったとだけ書いておこう。

見ていて単純に一番楽しかった。




自分は絵が下手だけど、天気のいい日に自然の多いところに行って筆を動かしたい気分になれた日だった。

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